さい帯血調製作業
採取されたさい帯血を移植用さい帯血に調製処理をします。
受入
提携産科施設から「採取されたさい帯血・母体血・書類」がさい帯血バンクへ搬送されます。
検査①
- 1
- 目視で凝固・異物等の有無確認
- 2
- さい帯血の重量の測定
- 3
- 問診票等の書類判定
- 4
- さい帯血の有核細胞数の測定
分離調製
- 1
- スタンドで血漿層(血漿・有核細胞)・血球層(赤血球)の分離をします。
- 2
- 血漿層を移し替えます。
- 3
- 強遠心分離機で有核細胞・血漿を分離します。底の塊の部分が有核細胞です。
- 4
- 定められた一定の容量になるまで、上清部分を除去します。
- 5
- 凍害保護液を添加しキャニスター(保護容器)に移し替えます。
調製処理後のさい帯血を「移植用さい帯血」といいます
検査②
- 1
- 有核細胞数の測定をします。
- 2
- 造血幹細胞数をフローサイトメーターで測定します。
- 3
- 造血幹細胞の増殖力の測定をするため、培養をし、2週間後に測定します。
- 4
- 「母体血」と「さい帯血」の感染症検査をします。
- 5
- 「さい帯血赤血球」と「移植用さい帯血」の無菌検査をします。
- 6
- HLA(白血球の型)検査をします。
凍結
- 1
- プログラムフリーザーで、-60℃に凍結します。(凍害による細胞損傷を防ぐため、冷却速度がプログラムされています)
- 2
- 液体窒素タンク気相で、-180℃で気相保存(検査②の全ての結果が出るまで気相保存)
- 3
- 液体窒素タンク液中で-196℃で保存します。(全ての検査に問題がなければ液中保存)
登録・公開
健康調査に問題がなければ、造血幹細胞移植情報サービスのシステムに登録され公開されます。
出庫作業
移植を待つ患者さんのもとへ、さい帯血をお届けします。
申込み
- 1
- 移植施設からさい帯血提供の申込みがありました。
- 2
- 臨床評価委員会でさい帯血移植適応の判定をします。
- 3
- さい帯血の状態確認をします
検査
- 1
- 移植用さい帯血の一部(セグメント)を解凍して、品質確認検査をします
- 2
- 患者さんと移植用さい帯血のHLA型の確認検査をします。
出庫
- 1
- 搬送日程の調整・搬送手配・搬出
- 2
- 組織細胞搬送用極低温容器セルシッパー(-180℃)に入れて、凍結状態で搬送します
完了
- 1
- 移植施設にさい帯血が搬入されたら、患者さんは移植のための準備(移植前処置)をし、移植が行われます。
- 2
- 移植完了の報告をうけます。